W mutesの Concert Mute Cello というチェロ用のミュートを調べていきます。

素材は真鍮製です。
色はゴールド(ゴールド24Kメッキ)、シルバー(シルバーメッキ)、ブラック(ルテニウムメッキ)の3種類です。さらにそれぞれの色に光沢仕上げとマット仕上げがあります。メッキの種類によってが音色が変わる謳っています。
可愛い形で素敵ですね。写真のConcert Mute Celloはルテニウムの光沢仕上げです。
このミュートの便利なところは、ミュートとしての用途だけでなく使用しないときには、弦に挟んでおけばウルフエリミネーターの用途として活躍できることです。
クリップタイプなので簡単に付け外しができます。嬉しい設計です。
W mutes Concert Mute Cello の重量
私の大好きな重量チェックです。重量バランスで楽器の響きや弾き心地が変化するからです。
重量は4.77グラムでした。かなり軽いですね。

駒に取り付け、音質を柔らかくするミュート(弱音器)としての目的として使用するのを考えると、割と軽いんだなという印象です。
なぜなら有名なTOURTEミュートは9グラム程度もあり、Concert Mute Celloの倍ほどの重量だからです。

楽譜の指示に「con sordino(コン・ソルディーノ)」とある場合は弱音器・ミュートをつけて演奏します。
Concert Mute Cello は普段はウルフエリミネーターとして利用し、ミュートの指示があればささっと駒にクリップしてミュートに切り替えられるので、とても便利ですね。
ちなみに同メーカー W mutes の Practice Mute Cello という練習用のサイレンサー(消音器)は85g程度です。チェロの音を小さくするという目的だと100グラム前後の重量がないと効果は見込めませんので、商品名の通りConcert Mute Cello は消音器としての役割は難しそう。
ウルフキラー・ウルフエリミネーターとしての使用感
ウルフ・エリミネーターとして利用してみます。

私のチェロはG線5ポジD線1ポジのEの音で強烈なウルフが出る楽器なのです。
G線に取り付けてみますとウルフはわずかに軽減してくれました。
D線に取り付けても少し効果はありましたが、どちらかと言うと重量的にはD線に付けたほうが音色に変化が少なく効果は高そうです。
しかしながらウルフが強くでる私のチェロにはエリミネーターとしての効果は低そう。
ミュートとしての使用感
TOURTEなどのゴム製のミュートを付けるだけでウルフが消える楽器は多いと思います。
重量が9gの物体が駒に取り付けられると駒の振動が抑制されます。普段はウルフが発生する位置でもミュートを取り付けるとウルフが抑えられる効果もあるのだと思われます。

しかし5g弱のこちらのミュートはどうでしょうか?
結果としては、ミュートとして優秀だと感じました。
ちゃんと弱音器してます!
少しだけ音量が減り、音質はこもります。ですがトルテミュートよりもクリアな感じです。トルテミュートは音が確実に変わる印象ですが、こちらのミュートは割とそのままのチェロの音に近いです。
まとめ
軽量さゆえウルフの強く出るチェロだとエリミネーターとしての効果は少なそうです。
ですのでウルフエリミネーターはこれまでどおりボタンタイプのエリミネーターを使おうと思います。
Concert Mute はミュートとして使わないときはペグボックス側のG線に挟んでおくようにすると良いかも。

・・でも、なくしそう。
懸念点としては、クリップタイプで便利なのですが、結構ツマミが小さいこと。それ故、咄嗟の付け外しがいのかも。
ミュートはトルテミュートにしようかなぁ、ということで結果的に元通りになりました。

こゆこと。
ただ、Concert Mute Cello を別のチェロにも付けてみたところ、ウルフキラーとして使えましたのでチェロによって合う合わないはあるかもしれません。
※本サイトの部品交換による音質の変化は個人的な感想です。ひとつの見解としてお楽しみいただければ幸いです。
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