弦を置く部分の調整をしていきます。
以前装着していた駒に比べると新品は大きいですね。

ちょうど良い高さに鉛筆で線を引きます。

ざっくりと糸鋸でカットします。


厚みを整えていく作業
かなり厚みがあるので、ざっくりと彫刻刀で削っていく。

削り過ぎ注意

まだまだ厚いけど、以前の駒は薄すぎるかなと思うのでちょうど良い感じに調整していく。

ここからヤスリで駒の整形をしていく作業。コツコツと。
おおかた整ったよう。
高さの調整としては

ひとまず駒高はこれで平気だと思うので、錆びた弦で実際にチェロに仮付けてみます。

弦高もなんとなく平気そう。ちょっと高いと思うけど全ての弦を取り付けてみてから最終調整しよう。
ちなみに破損した駒の重量を測ると15.07gですが、

新しい駒の重量を測定してみると19g強あります。

これだとおそらく重すぎます。というのも以前駒の重さをチェックした際に私のメインチェロにフィッティングされている駒は18g弱だったからです。

ベルギー型の駒は更に軽く15g弱でした。

弦の振動をボディに伝える役割という意味では軽くて硬い素材が良いとは思うので、練習のためにも駒のダイエット削りをしてみたいと思います。
例えばこの膝の部分のとがっている部分を削る事ができます。

参考とするのはレオンハルト工房でフィッティングされた駒です。この駒を見ると伝統的にこの様な削り出しをして駒のダイエットをしてるのではないかと思われます。見た目もかっこいい。

真似してみる。案外うまく出来たっぽい。


反対側も削り。何か削れそうな感じの角の部分とかも削ったり、髭の部分も薄くしたりしてみます。

それでもまだ19グラムを切らないか。

もう少し削れるところはないかと、脚を長くしてみるトライ。
彫刻刀で削って紙やすり。の繰り返し。

途中面倒になって小刀で削ぎ落としてみたりもしつつ、最終的に18.55グラムになりました!
まぁこれで良しとする!練習用のサイレントチェロ用ですし。

A線の溝には皮付けをします。
直接木部に細いA線を乗せた状態で弾き続けていると、A線の弦の細さと圧力で木部に弦が食い込んできてしまいます。

そのため、A線やD線が乗る部分にはパーチメント皮を貼り付けます。
まず皮を水に濡らして柔らかくします。

10分程で皮がやわらかくなるので取り出し、水気を切ります。

木工用ボンドで接着します。膠でなくても大丈夫らしいです。ボンドが乾くまで待ちます。
完全に乾いたら A線を調弦し完成です。

余ったボンドが付いていますが、かなり良い音で響いています。
初めての駒フィッテングは勉強になりました!
また一段とチェロの事を知りました。
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