チェロ用Akusticusテールピースの年代ごとの比較

修理

手元にたまたま年代の異なるAkusticusのテールピースが3個ございました。

Akusticusの年式による材質・重量の違いを比べます

3つのうち2つはテールワイヤーをテールコードに変更してしまったのですが、それぞれ素材や重量が異なることが分かるのでメモしておきます。

まず針金のようなテールワイヤーはどの年式も2gでした。

テールピース単体の重量

アジャスターのネジを外して比べてみます。アジャスター内蔵式の構造なのでアジャスター部品は取り外しできませんでした。

一番新しい2014年製チェロに付いていたテープピースが一番軽く67.8グラム程です。※写真はケブラー製のテールコードなのでワイヤーの場合だと67.8グラムくらいになります。

アジャスター金具は、金属というよりかはマットな質感の軽いプラスチックのような触り心地です。

次に軽いのは最も古い1980年代のチェロに付いていたモデルで69g程。アジャスターの部品を揺らすとカチカチと本体とぶつかる音が金属っぽい質感です。

最も重かったのは90年代チェロに装着されていたもの。

71.69gなので、最も軽い新しいモデルと比べると3グラム程重くなっています。

アジャスターは最新のものと近しくマットな質感です。

アジャスターのネジの重さ

ネジが最も軽いのは、最も古いモデルの8.08グラムでした。

その次に軽いのは最も新しいモデルで8.66グラム。

最も重いのはテールピース部分と同様に1990年代のものでした。重いのが流行ったのかな?

Akusticusテールピースの総重量の比較

  • 2014年のチェロに付いていたAkusticusテールピース重量
    • 76.46g
  • 1980年の中古チェロに付いていたAkusticusテールピース重量
    • 77.18g
  • 1990年の中古チェロに付いていたAkusticusテールピース重量
    • 80.49g

年式により、約4グラムの違いが出てくるのですね。

チェロの全体重量からすると誤差の範囲ですが、弦の振動周りは少しのセッティングの違いで音質や弾き心地に大きく影響する可能性があります。

個体差がないAkusticusテールピースだと思っていましたが年式が違うと、強化プラスチックの量産可能なAkusticusだとしても素材や重量に違いがでる、つまり日々企業努力をされているんだろうなと感心。

ネジをカスタマイズ

STRADPETのチタン製のネジに付け替えてみます。

このネジを2014年のチェロに付いていたAkusticusテールピースに取り付けると、総重量は71.6g程になりました。昨今、カーボン製のテールピースが50g程と謳われており、それには及びませんが割と振動を邪魔しないような重量ですね。

新しい初級モデルとかに取り付けたらクリアな音質で良さそう。

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